日本製紙株式会社日本製紙洋紙営業本部




 印刷・出版物の最終仕上げを行うのが製本作業。断裁し、折り、綴じ、糊付けするなど、さまざまな工程を経て製品として完成する。
 製本の仕事をはじめて30数年、現在製本技能者育成にもたずさわる常川さんに、製本業の立場から紙とのかかわりについてうかがった。

「紙は変わりましたね。紙質が非常によくなりました。製本業もほかの製造業と同じように、省力化して、早く大量に生産することで、コストダウンを目指しています。ここ数十年、接着剤や紙質がよくなったことで、製本工程の機械化が進み、企業として成長することもできたと思います」

豊富な種類の紙に対応し美しく仕上げる


「製本業者には、紙は選べません。印刷された平面の紙を、いかにきれいに本の形に仕上げるかが勝負です。最近は、製本される紙の種類が増えました。書籍にかつてはなかった厚手の紙を使ったり、保険やクレジットカードの約款のように限りなく薄い紙もあります。 現在うちでは、手作業はわずかですが、紙の種類によって行う機械の微調整はやはり、熟練した人間の技に頼っています。薄い紙は少しの風でめくれますし、紙を一枚分だけ吸い上げて移動させる工程では紙厚によって微妙な機械の調整が必要です。湿度によっても違います。
  製本業として、どんな紙がいいかと無理を承知で言えば、同じ用途の紙が全く同じ品質になれば扱いやすいですね。紙質、厚さ、重さもかなり似た紙でも、同じ調整でシワができたり。とくに透けるような薄い紙が統一されれば、機械の調整が楽になりますね(笑)。でも、まるで手づくりの紙のような手触りのものに出会うと、苦労はあっても紙はいろいろな種類があったほうがいいとも思います」
 


1943年生まれ。(株)常川製本代表取締役社長。東京製本工業組合理事。文京製本協同組合理事長。中央技能検定委員。製本技能者検定試験の試験問題作成にもたずさわる。(株)常川製本は昭和28年創業。従業員約50名。児童図書、一般図書、雑誌の製本を行っている。

機械化されているが、最後の判断は熟練者の目が頼り。何度も見本と見比べ、断裁。
裁断された印刷物が、ベルトコンベアーにのって 次々に製本工程を進み、本の形ができ上がる。

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