日本製紙株式会社日本製紙洋紙営業本部




中性紙[ちゅうせいし]
(関連/酸性紙[さんせいし]

 近年、古い書物で紙がぼろぼろになる(劣化する)といった現象から紙の酸性、中性といったことが話題にのぼるようになりました。酸性、中性の違いは、紙を抄造(しょうぞう)する際に添加している「サイズ剤」というものの性質に由来しています。「サイズ剤」とはペン書きや、印刷するときのインクの滲み防止剤のことですが、抄紙機(しょうしき)の発明以来、現在も広く松ヤニから作られるロジンが使用されています。ロジンはそのままでは紙に定着しにくい性質のため、定着剤として「硫酸バンド(硫酸アルミニウム)」を用います。この硫酸によって紙が酸性となり、年月と共に紙の繊維が焼けてぼろぼろになってしまうのです。
 そこで、硫酸バンドを使用しなくても定着性のある「反応性サイズ剤」や、硫酸バンドを使用しつつも中性に近い条件で働く「中性ロジンサイズ」といった中性サイズ剤が開発されてきています。こういったサイズ剤を使用することで紙が中性となり、繊維が劣化せず長い間の保存が可能となります。
 また紙には「填料(てんりょう)」とよばれる粉の成分を添加することで、不透明性や表面の滑らかさを向上させています。酸性紙では泡が発生してしまうため使用できなかった炭酸カルシウムを填料として使用できることで、中性紙では白さや不透明性が一段と向上しています。
 NPi上質のグレードアップも中性紙化と表裏一体の関係なのですね。


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