| A5. 紙は日光にさらされると黄色くなったり、色が薄くなったりします。これは紙が紫外線によって化学変化して起きるものです。保管されている状態、湿度や温度も影響しますが、木材の成分の中で光と反応しにくいセルロースの純度が高い上質紙よりも、木材をそのまますりつぶして作る機械パルプや古紙を配合した新聞用紙などの方が、紫外線と反応しやすいリグニンなどを多く含んでいるので、早く退色や変色があらわれます。
また蛍光染料の入った紙も直射日光にさらされた場合、急激に影響が出ます。紙は生き物といわれています。日光にも湿度にも敏感に反応しますので、大事に扱ってください。
さらに別の原因で起こるものに、長い期間のうちに紙がぼろぼろになる「劣化」という現象があります。インキで字を書いたりするときに出るにじみを防ぐために、紙を作るときには松ヤニを加工したサイズ剤という薬品を入れます。これを紙の繊維に定着させるため、硫酸アルミニウムという薬品を一緒に入れますが、この硫酸アルミニウムが紙を酸性にします。そして長い間に紙の中に残った酸が繊維を構成するセルロースを痛め、ぼろぼろにしてしまうのです。このような製法で作られた紙は酸性紙と呼ばれます。
いまでは硫酸アルミニウムを使わずに、繊維に定着するサイズ剤ができました。これを使ったものが中性紙で、印刷・筆記用紙では中性紙の比率が高まっています。
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