A5. ケナフは、紙の原料として使えます。
日本でも、何種類かの紙が発売されています。そこで「もっと多くのいろいろな紙を、ケナフから作れないか?」というご意見をいただくのですが、残念ながら意外とこれがむずかしく、今の日本ではまず無理なのではないかと考えています。
なぜ無理なのか?一番大きな理由は、ケナフが「工業製品の原料」に適さないためです。
工業製品としての紙は、一年中いつでも一定の品質で、お客様の元に届けなくてはなりません。これに対し、ケナフは一年草。毎年決まった時期(春)に植え、決まった時期(秋)に全量を収穫します。ですから秋には原料が大量に供給されますが、その他の季節にはなくなってしまいます。
それに対し、紙の主原料である「木材」は、一年中生えていて、季節に関わらず収穫することができます。
毎日ほぼ均等に収穫する木材と、年に一度一年分を収穫するケナフ。この違いは、収穫にかかる費用にも影響します。一度に多くのことをするためには、集中的に機材や人手が必要で、費用も高くつくのです。秋に採れたケナフを貯蓄しておけば一年中使えるわけですが、その場合もやはり費用がかさみます。
このようなケナフの特長を考えてみると、ケナフらしさを活かしたい紙や少しだけ作る紙など、特殊な紙の原料としてなら十分使うことができるでしょう。工業製品として、一年中、一定品質で大量に作る必要がないからです。
一方、新聞・雑誌・書籍など身の回りにある工業製品としての紙は、やはり安定的に集荷できる木材と、リサイクルによる古紙を原料としたほうが、よりよい紙を安く使っていただけるというわけです。
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