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古紙は、国内で製造される紙・板紙の主要原料のひとつです。古紙と並ぶ主原料である木材チップから作られる化学パルプでは、薬品を用いて化学的に繊維(パルプ)を取り出します。これに対して、古紙からインキや異物を取り除いて作るのが古紙パルプです。とくに、インキを除去したものを脱墨パルプ(DIP)と呼んでいます。
古紙パルプは、紙として使われた古紙を原料として再利用するため、紙の廃棄を減らすことができます。また、木材チップを使用しないため省資源化にも役立つほか、木材をバイオマス燃料など別の用途に利用する可能性を広げることができます。ただし古紙パルプの製造工程からは、木材チップのようにバイオマス燃料を得ることができないため、熱を得るための化石燃料や、電力といったエネルギーを外部から多く供給しなければなりません。古紙パルプには地球温暖化の観点からの課題があるのです。
また、古紙だけを原料にして紙を繰り返し作ることはできません。一度紙になったパルプ繊維は、折れ曲がったり、破損したりして強度が劣化し、微細化していきます。微細化したパルプ繊維は製紙工程で排水に流れてしまいます。つまり、特定の紙製品については古紙パルプ100%で作ることもできますが、全ての紙を古紙パルプ100%にすることはできません。
これらのことをふまえながら、国内の製紙業界では、以前から古紙の利用拡大に努めてきました。1970年には年間470万トンであった古紙消費量は、1980年には786万トン、1990年になると1,449万トンと増加し続け、2003年には1,824万トンとなりました。製紙原料に占める古紙利用率も、1980年の41.5%から1990年には51.5%、2000年には57.0%へと高まり、2003年は60.2%に達しています。
紙のなかでも、高い白色度を求められない段ボール原紙などはインキを除去する必要がないため、国内で生産される板紙の古紙利用率は90%を超え、高いレベルを維持しています。逆に、印刷用紙やコピー用紙などの紙に使用するには、脱墨や漂白といった処理が必要であり、技術的な問題から、これまで古紙の利用は進んでいませんでした。
当社グループでは、洋紙の1品種である新聞用紙の古紙配合率を高めるなど、紙への古紙利用率の向上を進めてきました。これにともない、1999年度には、日本製紙(株)の釧路工場と石巻工場に約110億円を投じて合計日産540トンのプラントを設置。最近では2003年7月に日本製紙(株)岩沼工場に日産250トンのプラントを設置しました。その結果、2003年度の古紙処理設備関係の投資額は36.6億円に達しました。 |
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