日本製紙グループ
人権・労働
従業員に優しい職場の提供を!
対話期間2004.9.17〜2005.5.27

学生
小澤さん
バブル経済が崩壊してから企業を取り巻く社会問題が悪化しています。過労死、働きすぎによる精神障害や自殺の増加、少子化問題の悪化等。従業員に優しい職場を提供し、彼らの能力を最大限引き出すことはCSRのひとつであって、上述の問題を解決するツールとなりえると思いますが、貴社はどのように考えていますか?特別な対応策はありますか?

CSR室
技術調査役
伊藤

CSRの「社会的側面」の中には、従業員の能力向上や働きやすい職場作りへの取り組みが含まれると考えております。
日本製紙では、財団法人社会経済生産性本部メンタル・ヘルス研究所による「JMI(Japan Mental Health Inventory)健康診断」を実施しています。これは、調査表の回答結果をコンピュータ処理し、心身の健康度をチェックするといった内容のものです。また、保健師による健康相談なども実施しており、健康に関する疑問や悩みなどについて、気軽に相談できるような対応をとっております。
人事面では、社員の能力育成を支援する様々な人事施策があり、近々、社内人材公募制度が導入されることにもなっています。これは、ある部門の具体的仕事内容や求められる成果などを公開し、その職務に就くことを希望する社員の募集をシステム上で行うというものです。これにより、社員それぞれの適性に合わせた職務選択が可能となり、個人の意欲・能力の向上にもつながると考えております。


消費者
トモロウさん
御社ではJMI健康診断を取り入れていらっしゃいますね。どのくらい正確に診断できるのか分かりませんが、何もやっていない企業よりは、進んだ取り組みをされていると思います。やはり心身ともに健康であることが、人間として一番大事なことです。御社ではこの健康診断を全社員に毎年定期的に行っているのですか。最近のテレビや新聞で自殺者の統計が出ていましたが、サラリーマンの自殺者は相変わらず多いですよね。御社のような大手メーカーでは社員のメンタル面でのサポートは、今後より重要になってくると思います。是非、専門のコンサルタントを常駐させるなどして、社員のメンタル面でのサポートには力を入れていただきたいです。

CSR室
技術調査役
伊藤

日本製紙では従来、各事業所ごとに独自のメンタルヘルスに関する講習会や研修会を実施していました。JMI健康診断を取り入れたのは過去2回で定期的な実施は行っておりませんが、2003年7月より、Web上のメンタルヘルスケアシステムの導入を行っております。全社従業員を対象に、メンタルヘルスチェックやカウンセリングなどを受けられる仕組みを整えています。


消費者
新田さん
最近、労働条件に関して、できる限りストレスの無い会社が「優しい会社」とされ、時間も短縮傾向にあると言われますが、私は、長時間働くことが、必ずしも本人にとっては、不満ではないと思っています。働くことに満足感を感じ、長時間労働を楽しいと感じている人も多いと実体験から感じるからです。むしろ、長時間働くことの自由、及び長時間働かなくて良い自由を提供することが大切だと思います。
更に言えば、労働環境管理の矛先を働く時間ではなく、ひとりひとりの従業員の方が、なぜ悩み、どんなストレスを感じているかを個々に把握する努力をしない限り、全体的なストレスレベルを抑え、より良い労働環境を作ることは難しいのではないかと感じています。
御社では、一人一人のストレスの原因が何であるかを把握する形でのストレス低減に取り組む活動は、何かされていらっしゃいますか?組織的な機能でも、倫理的な啓発活動でも良いので、何か具体例があれば教えていただきたいと思います。

CSR室
技術調査役
伊藤

おっしゃられるように、ストレスの形は個人によりさまざまです。弊社では、グループ経営ビジョンの一つに「従業員が夢と希望を持てる会社」というものを掲げており、人材育成・メンタルケア・安全面など様々な側面から、従業員の働きやすい職場作りを進めています。メンタルケアでは、既に申し上げましたが、コンピュータを用いたメンタルヘルスチェック「JMI健康診断」、保健師による健康診断、全社従業員を対象としたWeb上でのメンタルヘルスケアシステムなどを導入しております。また、弊社では、従業員の心の健康づくりを今日的な課題と位置づけており、今後も継続して従業員のフォロー体制を整えて行きたいと思います。

対話期間2004.9.17〜2005.5.27
ステークホルダーとの対話