日本製紙グループ
人権・労働
フリーター急増問題解決へ企業ができること
対話期間2004.10.15〜2005.6.10

消費者
山本さん
フリーターが急増して社会問題になっていますが、彼らの多くは正社員として働いた経験がないと聞きます。会社員や会社の仕事に対して、最初からマイナスのイメージがあるのではないでしょうか。
アメリカではインターンシップ制度が定着していて、大学の3年次か4年次に数ヶ月間、企業でインターンとして働き、それが大学の卒業単位に認められています。日本でもアメリカのようなインターンシップ制度を定着させれば、社員として働く喜びを知り、フリーターの数を減らすことに貢献できるのではないかと思います。このような試みを実践されていますか?またはされる予定はありますか?

CSR室
技術調査役
伊藤
グループ子会社の日本製紙では、2週間程度の短い期間ではありますが、いくつかの工場において大学や地元高等専門学校などから学生を受け入れ、製紙技術に関する実習を行っております。最近では、熊本県八代工場におきまして、8月に2名の学生の受け入れを実施致しました。参加された学生の方からは「ここで学んだことを今後の学校生活に生かし、社会に飛び出していく時の糧にしたい」との感想を受けています。今後も、こうした試みを全国の諸工場に広げ、地元の学校との交流を行うとともに、学生の方々が将来を考えることをお手伝いして行きたいと思います。

その他
高校教師さん
「フリーター問題」というのがあるようで、政府も「フリーター削減」のための対策をたてているようです。時にはニートと同質の問題ととられていることもあり、フリーターは社会の悪のような扱われ方です。しかし実際には、企業はこれまで、そのフリーターのおかげでずい分恩恵を受けていますし、多くの企業はフリーターがいないと困っていたはずです。実際に、正社員を採用する会社が限られている中で、正社員になれない人に、他にどのような働き方があったというのでしょうか。
不況で正社員を雇用できる体力がなかったので仕方がないとも言えますが、フリーターがこのように増えたのは、社会の状況と求めによるところが大きいのにもかかわらず、大人達が今になって、やる気がない若者や自由気ままな若者が増えて困ったもんだと全責任を彼らに押し付けるような風潮なのには強い抵抗をおぼえます。やる気のある若者だってたくさんいます。景気も上向きになってきたようですし、あくまでも正社員での雇用を前提に採用をしてください。

CSR室
技術調査役
伊藤

厚生労働省では、フリーターを
(1)年齢が15〜34歳
(2)勤め先における呼称が「アルバイト」又は「パート」である雇用者
(3)男性については継続就業年数が1〜5年未満、女性については未婚で仕事を主にしている者 
を満たす人と定義づけています。
日本製紙では、「フリーター」に該当する方は採用しておらず、正規従業員の雇用が主体となっております。
また弊社では、「採用の際に求める能力や基準をはっきりさせ、就職後のイメージと現実のギャップをなくし早期退職を防ぐ」「インターンシップ制度の導入などにより、労働現場や仕事の意義について、学び体験させるきっかけを作る」などの工夫により、ミスマッチを防ぐ努力をしております。
ただ、企業一般に言えることとして、新規採用数は会社の事業の動向や経営環境等によって変化せざるを得ないものであり、厳しい経営環境が続いていた時期に採用数を各社が絞り込んだのはやむを得ない側面もあると思います。
また一方で、学生やフリーターの方々に対し、エンプロイアビリティを高める努力が求められているというのも事実です。

対話期間2004.10.15〜2005.6.10
ステークホルダーとの対話