CSR室 技術調査役 伊藤 |
子会社の日本製紙では、原則最長一年間の育児休業を認めています。この制度の中には、当人より申請があった場合、3歳未満の子を養育している従業員に対しては所定労働時間を超えて勤務しなくて良い、小学校就学の始期に達するまでの子を養育している従業員は深夜業をしなくて良い、などの項目も含まれます。養育のための時短就労制度としては育児時間というものが設けられています。1歳未満の子を養育する女性従業員に対し、1日1時間を限度とした育児時間を与え勤務に充てること、あるいは1日1時間を限度とした始業時間の繰り下げや終業時間の繰り上げを認めています。また、養育の目的に限らず、午前11時から午後2時までのコアタイムの勤務を原則とし、始業および終業の時刻を従業員が任意に選択できるフレックスタイム制度というものも認めています。 |
消費者 高木さん |
御社では男性社員の育児休暇取得実績がこれまでにないというのは残念ですが、それが実態なのでしょう。女性の達成率はいかがですか?厚生労働省によると、育児休暇の取得率は女性では既に60%を超えているとあります。一方男性は0.5%に満たないそうです。同省の少子化対策では、女性の取得率を80%、男性の方も10%に引き上げるよう、また、子供が就学年齢になるまで勤務時間を短縮する制度などを企業に求めています。一朝一夕で実現できるとは思えない数値目標に見えますが、これは是非実現させていくべきものだと思います。御社でも施策を講じられているところかと思いますが、目標値は男女それぞれどのように設定されていますか?短期的には、社員が子育てのために1、2年休むことで企業が大きな負担を強いられるようですが、長期的な目で見ると、歯止めのかからない少子化の影響で産業界も将来受けるであろう不利益に比べると決してマイナスにはならないはずです。また、行政や企業の対策と制度というと難しく聞こえますが、子育てに参加するために男性も休職することが普通にまかり通り、それによる少しずつの負担を皆で分け合うことのできる社会の方が、ずっと人間らしく、先進的であると思います。子育ては個人的なものですが、問題としては社会全体が共有すべきです。是非、CSRの重要課題として取り組んでください。 |
CSR室 技術調査役 伊藤 |
当社では、昨年成立した次世代育成支援対策推進法に基づき、仕事と子育ての両立を図るための職場環境整備や、育児休業取得率向上のための行動計画を検討している段階です。現状で取り組みが遅れていることは否めませんが、CSRの観点からも積極的に推進を図りたいと考えております。 |
NPO関係者 Sakaiさん |
厚生労働省の「新新エンゼルプラン」なるものもありますが、御社では、社内アンケートなど、社員の育児に対する意識を把握する策は講じられていますか?男女問わず、社員による意見を反映させ、形づくっていけば、雇用環境に即した現実的な制度ができるように思います。既に取り組まれていらっしゃるかもしれませんが、若い一般社員も巻き込み、委員会を設置して意見交換をするなどは有意義ではないでしょうか。 |
CSR室 技術調査役 伊藤 |
育児休業の取得率向上については、残念ながら具体的な対応は講じられておらず、これらは弊社における課題の一つです。今後、CSRの観点からも積極的に推進を図りたいと考えております。 |
消費者 北浦さん |
アメリカの大手IT企業では社内に一流のスタッフをそろえた託児所&幼稚園を設け、女性社員が安心して働ける職場環境を提供していました。お昼休みには自分の子どもとランチをとることもできていました。その会社では優秀な女性社員を確保しておくために設けたそうです。御社のような大企業であれば、社内にそういった施設を設けることも十分可能ではないでしょうか。育児休暇もそういつまでも取れないのが現実ですから、ぜひ検討されてはいかがでしょうか。 |
CSR室 技術調査役 伊藤 |
貴重なご意見をありがとうございます。 |
消費者 ワーキングマザーさん |
最近しきりに少子化対策について論じられていて、ここでも育児休暇などについての質疑応答がありますが、子育てとは毎日毎日切れ間の無い仕事です。親として子育てに参加することは、かけがえのない体験でもありますから、男性が一年に数回休暇を取得するのも、基本的には大変良いことだと思います。けれど、実際には、それでは思い出作り程度にしかなりません。休暇を長くするのもひとつの対策ですが、仕事と子育てを真に両立するため、もっと継続的で、実質的に役立つ支援をして欲しいと思います。会社に会社負担の託児所を隣接するなどできれば理想的ですが、そうでなくても、子育て支援のために活動しているNPOとタッグを組んで、女性が仕事と子育てを両立していくための柔軟な支援策を打ち立てて欲しいです。最近では、朝一本の電話で風邪気味の子供を病院に連れて行ってくれるようなサービスを安価に行っているNPOもあるようです。企業と連携できればNPOもより充実した活動が可能になります。職場での理解不足と経済的な負担が女性社員に子供か仕事の二者択一を迫らせる理由であるのは明らかですから、企業や行政がまかないきれない部分を、こうした外部のNPOへのを支援を充実させることで、社員にフィードバックする発想を持っていただきたいと思います。 |
CSR室 技術調査役 伊藤 |
貴重なご意見をありがとうございます。 |
消費者 K.Mさん |
過剰なまでに制度を整えることで、最初は強引にでも職場の意識改革をはかるべきです。私の経験から言うと、育児休暇の取りやすさは、制度より社風しだいです。だから矛盾するようですが、実際には、職場の雰囲気を変えることは、制度を整えるより、難しいことですし時間がかかりすぎます。うちの会社にも世間並みの育児休暇制度がありますが、私の上司は「最近の女性は自由気ままで自分勝手だから、結婚もしたくないし子供もいらないんだよ。」などと公然と言っています。日本は出生率の低下が大問題だと言われながらもまだ、出産して職場に復帰する女性を「子供や家庭をほったらかして。」という目で見がちでもあります。家庭や子供と仕事を天秤にかけるのは悲しすぎますが、男性にはこれをぜひ自分に置き換えて考えてもらいたいです。両立しようと頑張る女性を「欲張りだ。贅沢だ。」と言う風潮がある以上、女性は子育てに対し経済的負担や体力的負担以上のものを背負わなくてならないのです。ですから、制度という既成事実のようなものをきっちり整備して、社内から社会の意識をかえていってもらいたいのです。 |
CSR室 技術調査役 伊藤 |
ご意見ありがとうございます。 |
消費者 フェミニストさん |
ここのところ連日のように少子化問題がメディアに取り上げられていますが、育児休暇を満一歳から二歳や三歳までに延長する企業のほか、育児をサポートしてもらう目的で両親の家の近くに住むための引越しなどの費用を負担するという斬新な制度を打ち出す企業が出てきたようです。御社でも何か独自性のある制度をお持ちですか?少子化に伴う労働力の低下や、女性社員の就労に関するスタンスと共にお聞かせいただけると幸いです。 |
CSR室 技術調査役 伊藤 |
弊社では、出産・育児に関する女性への配慮として、出産休暇(有給)・育児休業制度実施のほか、妊娠中の女性に対し、時差通勤や勤務時間中の休憩の取得などを奨励しています。少子化問題にも関連し、今後は労働力の確保が難しくなることが予想され、女性社員の積極採用・積極活用なども求められてくると考えます。また、雇用と子育ての両立という観点から、女性社員だけでなく、男性社員も育児休業を取得するよう職場環境を整備していきたいと考えています。弊社では、現状で取り組みが遅れていることは否めませんが、今後の対応に向け検討を進めている段階です。 |
消費者 岸谷さん |
私はフランスのパリで出産&子育て(3歳まで)をしました。ヨーロッパは設備も整っているイメージがありますが、日本でよく見るオムツを替えるスペースなどが少ないなど、不便な点が実は多かったです。それでも、私はフランスの方が育児がしやすいと思いました。理由は、人々の意識です。とにかく妊娠中も子どもを抱いている時も、バスや地下鉄では必ず席を譲ってもらえ、スーパーでもどこでも列に並ばなくても良いですし、日本では考えられないほど母子に好意的で、いつも気遣われ、大抵の場合優先されました。対して日本では、お母さんの方が迷惑をかけないようにと気を遣い、いつも頭を下げて歩いている気がしませんか? よく、子供は社会全体で育てるといいますが、日本にもそういったムードをつくっていければ、生みたい女性も増えると思います。育児休暇が取りにくいとか、子供の病気を理由に仕事を抜けにくいとか、子育てしている側が迷惑をかけないよう気を遣っている、オフィスでのそのような空気にも共通するものがあると思います。一昔前までの、女性は結婚すれば退職するのが当たり前だったことを考えると、それでもずい分進歩しましたが、どうか特に男性の意識改革に力を入れて取り組んで欲しいと思います。御社では男性の意識改革にどういった策を講じていらっしゃるのか教えて下さい。 |
CSR室 技術調査役 伊藤 |
現段階では、男性の意識改革のための取り組みは行っておりません。しかし現在、従業員が集い、意見を言い合い、また必要な場合には雇用制度の改善につなげていけるような組織を作ろうと検討しております。当CSRコンソーシアムでいただいた皆様からのご意見を参考に課題を打ち出し、ミニアンケートにお答えいただくことで課題を絞りながら、当社に必要な施策は何かを考え、特に、社員の意識改革は非常に重要であるとの認識を持つに至りました。今後は、女性社員の積極活用に対する社員の意識改革(男性の意識改革も含む)、雇用制度の改善などにつなげて行きたいと考えております。 |
消費者 Mikaさん |
「子育て支援」については、メディアにしてもこちらでのダイアログを拝見しても、イコール働く女性の支援ですよね。女性としては、働く上でこうした意識の高まりは追い風ではありますが、一方でこうした風潮の中に何か違和感を感じます。少子化対策、子育て支援を語る時、こんなに女性にばかりに集中されては、子育ては女性がするものという旧態依然とした常識を逆に強調してませんか?夫婦が一緒に子育てするのは子供にとっても親にとっても良いことです。しかし現状では、それを実現させようとすると、仕事と子育ての二社選択を迫られるのは女性だけではないのが日本の現状だと思います。毎晩帰宅が夜中近くになるのが当たり前という仕事の仕方をしている男性が、都会にはごまんといます。仕事熱心なのは素晴らしいですが、会社の中で立派に責任を果たしていても、社会全体にとってそれが最善の責任の果たし方でしょうか。もちろん、経済的な側面は不可欠です。しかし経済活動こそが何にも優先されて、仕事が忙しいのが全ての免罪符になるような社会はおかしいです。少子化の問題も、青少年による犯罪の問題も、こうした価値観を変えない限り解決しないと思えてなりません。 |
CSR室 技術調査役 伊藤 |
当然、子育ては夫婦が一緒に参加すべきものと思います。そういう意味でも、男性の意識改善は必要ととらえ、改善に向けて検討しております。 |

さとこぽさん
御社の育児休暇、時短就労はありますか。 また、男性社員の取得率はどれくらいですか、取得増進への対策などをお聞かせください。